2011 Fiscal Year Annual Research Report
前近代アフガニスタンに関する歴史地理的研究と地名コーパスの作成
Project/Area Number |
21520717
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
稲葉 穣 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (60201935)
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Keywords | アフガニスタン / 歴史地理 / 中央アジア / 南アジア / 西アジア |
Research Abstract |
本年度は以下の内容についての研究を行った。 1.文獻研究:アラビア語地理書(al-Istakhri, al-Masalik wa al-Mamalik等)、ペルシア語年代記(Gardizi, Zayn al-Akhbar)、バクトリア語文書、漢籍資料(両唐書、唐會要、冊府元亀等)に見える地名の蒐集を継続して行った。 2.フィールドワーク報告の調査:特に2000年代半ばに行われたカーブル近辺の仏教寺院発掘調査(Tepe Narenj, Khwaja Safaなど)の報告、ウズベキスタン共和国南部カラ・テペ遺跡出土の陶片文書等、最新のフィールドワーク調査結果を参考に、歴史的地名の同定(ないしは現在のどの辺りにあったのかの推定)を試みた。 3.地名リストの作成:暫定的地名リストとコーパスを作成した。 4.国際シンポジウムの開催:2012年3月5日、6日に国際シンポジウム「Afghanistan Meeting 2012 : Between Sogdiana and Gandhara in the pre-Islamic period」を主催した。本プロジェクトの海外研究協力者でもあるウィーン美術史美術館主任学芸員M.Alram博士、ウィーン大学芸術史研究所E.Forte博士、ナポリ東洋大学A.Filigenzi教授をはじめ、国内からも五名の報告者を迎え、歴史的アフガニスタンに関する言語、歴史、考古学、美術史等の最新の研究成果を発表してもらった。特に緊急発掘が行われているMes Aynak仏教遺跡の現状と課題について、多様な角度から議論し、今後の研究協力方針を話し合った。
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Research Products
(3 results)