2011 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ移民労働史の再検討-トランスナショナル・アイデンティティ・アプローチ
Project/Area Number |
21520749
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山内 昭人 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 教授 (00124850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 ひかる 大阪教育大学, 教育学部, 准教授 (00272774)
山本 明代 名古屋市立大学, 大学院・人間文化研究科, 准教授 (70363950)
大津留 厚 神戸大学, 大学院・人文学研究科, 教授 (10176943)
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Keywords | 移民労働史 / アメリカ史 / トランスナショナル |
Research Abstract |
平成23年度は、本共同研究の最終年度となり、年度半ばの10月に研究代表者および研究分担者全員が、2年半にわたる本研究の成果を九州西洋史学会秋季大会のシンポジウム「アメリカ移民労働史研究の再検討-ヨーロッパとアメリカをつなぐ視点から-」でアメリカ労働史研究の第一人者である野村達朗・愛知県立大学名誉教授をコメンテイターに迎えて別項記入の題目でそれぞれ発表し、そこでの質疑応答等を踏まえて目下、実績報告書所収論文を鋭意執筆中である。 そこまでに至る本年度の研究実績の概要を以下、個別に記しておく。 研究代表者山内昭人は、シンポジウム発表原稿をもとに執筆した論文を本年度3月に公刊できた。また校務の関係でシンポジウムの後になったが、2週間弱ニューヨークの3つの文書館を訪れ、とりわけ在米ロシア人諸組織連盟などについて新たな知見を得たので、来年度用の補足論文の初稿をすでに仕上げ、上記実績報告書にはその分まで加えた長大な論文を収録すべく、目下その完成に努めている。 研究分担者田中ひかるは、これまで収集した史資料・文献からユダヤ系移民アナーキストによる人権擁護思想・運動に関してさらなる検討を加え、そのトランスナショナルな特徴を指摘することに重点を置いて、シンポジウムでの報告を行った。報告終了後、シンポジウムでの質疑応答を念頭に置いた上で論文を執筆し、本年度3月に公刊した。 研究分担者山本明代は、昨年度までに収集した文書史料や新聞記事、先行研究の文献を精読し、研究テーマの構想を練り直し、シンポジウムの報告の準備を行った。その後、シンポジウムの質疑応答で得た批判や助言に対して、補足資料を収集し、目下、研究論文としてまとめつつある。 研究分担者大津留厚は、昨年度までに収集した史料や文献を分析してシンポジウムで報告を行った。その時の報告を基に、アメリカ合衆国ミネソタを舞台にして働く移民を描いた作品を準備している。
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Research Products
(7 results)