2009 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ社会国家におけるキリスト教系民間福祉についての歴史学的検討
Project/Area Number |
21520761
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
中野 智世 Kyoto Sangyo University, 経営学部, 准教授 (90454470)
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Keywords | 社会福祉 / ドイツ / キリスト教 / 社会国家 / 民間福祉 / 社会史 |
Research Abstract |
本年度は、研究課題を体系的・計画的にすすめるための基盤作りとして、1.国内で入手可能な史料および文献の収集・分析、2.理論的枠組みを構築するための研究文献サーベイ、3.国際比較に向けた共同研究への参加、4.研究成果の報告を通した他領域の研究者との学術交流、の4点に重点をおいて研究をすすめた。それぞれの成果は以下の通りである。 1.マイクロフィッシュ史料(Freie Wohlfahrtspflege:民間福祉)をはじめとする史料、研究文献を購入・収集し、体系的分析に着手した。研究動向および史料状況の概観を得ることができた。 2.本研究の理論的枠組みとして、西欧福祉国家と宗教、宗派的基盤との関連について、政治学、政治経済学、宗教社会学などの分野における研究文献のサーベイを行い、その成果を口頭で報告した。(社会国家ワークショップ、2009年7月27目、於:同志社大学) 3.英・仏・露・伊・スウェーデン史を専門とする研究者との共同研究グループに参加し、研究計画にあげたテーマ1について口頭報告を行い(政治経済学・経済史学会、福祉社会フォーラム、2009年11月7日、於:東京大学)、論文を執筆した。(仮題:「福祉国家と民間慈善・博愛事業-20世紀初頭ドイツにおける公私二元システムの確立」。刊行は来年度の予定。) 4.本研究課題に関連する研究成果を下記の学会等で報告し、他領域の研究者と議論を深めることができた。(「越境する歴史学」研究会:京都大学(2009年5月6日)、「社会事業史学会」:東洋大学(2009年5月9日)、「ジェンダー史学会シンポジウム」:立教大学(2009年11月29日))
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