2013 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ社会国家におけるキリスト教系民間福祉についての歴史学的検討
Project/Area Number |
21520761
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
中野 智世 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (90454470)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 社会福祉 / ドイツ / キリスト教 / 社会国家 / 民間福祉 / 社会史 / ケア |
Research Abstract |
本研究の最終年度にあたる本年度は、研究計画に掲げたテーマ1および2についての検討をすすめ、ドイツ社会国家と民間福祉との相互補完的な関係性を、マクロとミクロ双方のレベルから検討した。具体的な研究成果は下記のとおりである。 1.1945年以降の分割占領期から連邦共和国初期における民間福祉と社会国家との相互補完的関係性をマクロレベルで分析し、論文を執筆した〔「社会国家のパートナー-戦後西ドイツにおける民間福祉」辻英史・川越修編『歴史のなかの社会国家』山川出版社、2014年刊行予定〕。 2.キリスト教両派のうち、とりわけ医療や障害者福祉分野で先駆的役割を果たしたプロテスタント系国内伝道会社会事業に着目し、クリュッペル(肢体不自由児)保護事業についての論文を執筆した〔「社会事業と肢体不自由児――近代ドイツにおける「クリュッペル」保護事業」山下麻衣編『歴史のなかの障害者』法政大学出版局、所収〕。また、後発ながら独自の保護を展開したカトリック系慈善施設における障害児の職業教育についての史料調査・分析をすすめ、口頭報告を行った〔「20世紀初頭ドイツにおける身体障害者の職業訓練―「ヨーゼフハイム」の事例から」京都産業大学(2013年10月19日)〕。 3.本研究においても中心をなすカトリック慈善事業から着想を得て、近代ヨーロッパにおけるカトリシズムの国際比較研究グループを組織しシンポジウムを行ったほか、その成果についてのコンファレンス・レポートを執筆した〔「ヨーロッパ近代のなかのカトリシズム――宗教を通して見るもうひとつの「近代」」『西洋史学』252号、2014年夏刊行予定〕。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(8 results)