2013 Fiscal Year Annual Research Report
出土文字資料の出典論的方法による古代信仰展開様相の研究
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21520777
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
門田 誠一 佛教大学, 歴史学部, 教授 (00278467)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 墨書土器 / 木簡 / 奈良時代 / 平安時代 / 出土文字資料 / 仏教 |
Research Abstract |
[文献調査]国立国会図書館等(7/28~29)で九州地域の出土文字資料に関する文献資料の検索・複写を行った。 [資料調査]以下の4回に分けて、各県域の出土文字資料の実見調査を行った。①鹿児島市ふるさと考古館・鹿児島埋蔵文化財センター・鹿児島埋蔵文化財センター(5/31~6/2)②玉名市歴史博物館こころぴあ・山鹿市立博物館・熊本県立装飾古墳館(8/27~29)③大分県立歴史博物館・九州歴史資料館(9/20~21)④西都市歴史民俗資料館・宮崎県立総合博物館・宮崎県立埋蔵文化財センター(10/11~12) [文字資料と仏典・儒教経書等との比較・対照的出典論検討] 上記の調査によって収集した資料の知見および検索・複写した資・史料との比較・対照しながら、文字資料の釈読と文献の読解とを行った。 [研究全体の整理と総括]とくに当該年度は前年度まで地域ごとに収集し、考察してきた結果を通して、地域間の比較の見地に立って総括的な論述を行い、まとめとして、古代の地域社会における仏教の信仰行為の実態について考察した。 〔研究成果〕以上の調査および分析と検討の結果として、今年度調査対象地域とした九州地域の調査成果を含めて、とくにこれまでの研究で言及されることのなかった「酒」字をを含む墨書土器が「寺」「塔」などの仏教関係の文字資料と伴出する遺跡が多いことに着目し、それらの両者が出土する遺跡の類型化を行った、その結果、とくに古代の東国の集落遺跡に設けられたとみられる簡単な仏教施設で酒を用いた信仰行為が実修されていたことを明らかにした。今年度の研究および本研究全体として、出土文字資料によって、在地における仏教信仰の実態を語句の出典を根拠として行い、その結果、関東から九州まで、古代集落遺跡で仏典の一定の理解を伴う仏教信仰が実修されていたことを解明した。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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