2009 Fiscal Year Annual Research Report
「リユース」に着目した自動車中古部品産業の地域展開に関する日米比較研究
Project/Area Number |
21520799
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
外川 健一 Kumamoto University, 法学部, 教授 (90264118)
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Keywords | 自動車 / リユース / 中古部品 / 自動車解体業者 / 国際比較 / グローバリゼーション |
Research Abstract |
日本の自動車リサイクル部品関連業者の業界資料調査ならびにヒアリング調査を精力的に行った。その際の分析視角として自動車解体業者を大まかに(1)素材リサイクルをそのビジネスとしてするものと、(2)国内市場向け中古部品の生産・流通をそのビジネスとするものの2つに大別し、2つの業種の業態比較と最近5年間の経営状態・日本における地域的差異に関する考察を進めた。この分析には商業統計表を積極的活用した。 分析の結果、経済のグローバリゼーションの流れの中、リサイクル素材の相場急騰が主因となり(1)素材リサイクルをそのビジネスとしてする解体業者は、事業所数・従業員数・年間販売額いずれもが増加しているのに対し、(2)国内市場向け中古部品の生産・流通をそのビジネスとする解体業者の企業経営は縮小傾向にあることが判明した。 また、後者=(2)国内市場向け中古部品の生産・流通をそのビジネスとする解体業者の業界団体の1つである「日本自動車リサイクル部品販売団体協議会」所蔵の一次資料を中心に、2000年ころのアメリカにおける中古部品流通の実態とその時点での展望に関する資料整理・収集を行い、22年度もしくは23年度に予定している現地調査の準備を進めた。 自動車リサイクル法によるシステムよって新たに課せられたフロン回収・エアバッグの適正処理・リサイクルに関する自動車解体業者での取り組みに関して、資料収集・意見交換を行うとともに、適正処理の推進による安定した経営環境の整備の重要性を再認識できた。 さらに大型車・ハイブリッド車等車種別のリサイクルの状況とその中古部品流通の特質について、主として日本をフィールドに資料収集・現地調査を進めた。
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