2010 Fiscal Year Annual Research Report
「リユース」に着目した自動車中古部品産業の地域展開に関する日米比較研究
Project/Area Number |
21520799
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
外川 健一 熊本大学, 法学部, 教授 (90264118)
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Keywords | リユース / リサイクル / 自動車 / 自動車解体 / 自動車補修部品 / 日本 / アメリカ / 中古品 |
Research Abstract |
前年度に引き続き、日本および米国の自動車リサイクル部品関連業者の業界資料調査ならびにビアリング調査を行った。(1)昨年度同様に国内市場向け中古部品の生産・流通をそのビジネスとする解体業者の業界団体の1つである「日本自動車リサイクル部品販売団体協議会」所蔵の一次資料の分析を進めた。(2)補修部品全般に占めるリサイクル部品の位置づけという観点から、自動車補修部品流通業界全般にターゲットを広げ、純正部品・優良部品流通業界団体資料の収集と分析を進めた。(3)「次世代自動劇の普及に伴う、バッテリー・電装部品等のメンテナンス、リユース等のアフタービジネスの成立メカニズムについて検討を始めた。 自動車補修部品市場においては、日米共にその品質保証と迅速な供給、さらにはいわゆるブランドという面で、純正部品が優位性を持つ。しかしながら経済性の面から中古・リビルト・リユース部品への根強い需要がある。補修部品業界の顧客は日本の場合は同業者間や整備業者が多い一方、米国の場合はDIY(Do it yourself)思想も手伝って、実際の使用者(エンドユーザー)であることも多い。このようなマーケットの事情を考慮に入れながら、日米両国における補修部品供給体制の地域的特質について検討を進めている。一方次世代自動車の普及に伴い、電送部品を中心とした補修部品の使用の際には、様々なスキャンツールを使用したより高度な整備技術が必要となっている。また特に日本では循環型経済推進政策における「3R」の一環として、自動車の「リユース部品」の普及に関して取り組みが始まっているが、その社会経済メカニズムについて検討を進めている。
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