2010 Fiscal Year Annual Research Report
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21520838
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| Research Institution | Lake Biwa Museum |
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Principal Investigator |
植田 文雄 滋賀県立琵琶湖博物館, 特別研究員 (60526317)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻川 智代 滋賀県立琵琶湖博物館, 事業部, 業務取扱嘱託員 (70443463)
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| Keywords | 文化人類学 / 物質文化 / 内水面漁業 / 考古学 / 民俗学 |
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| Research Abstract |
史料調査:江戸時代から近年までの滋賀県漁業に関する図書一覧を作成した。また、昨年度撮影した県政資料室所蔵の「漁場図綴込帳」(3冊)のデータ入力を行った。これら近代史料は、現況のエリとの対比するうえでの基礎資料となる。
2, 考古資料調査:発掘されたもので最も充実した北海道の考古資料を、現地踏査も行い調査した。とくに、年代の確実なものとして最古の石狩市紅葉山51遺跡の漁労遺構(縄文時代中期末)は、人類史レベルでも貴重な資料である。ただ現地の資料館では、これらの遺構が河川のヤナであるにもかかわらず、エリと表記されている点は今後の課題と指摘できる。このほか、北海道各地の擦文時代以後のヤナ=テシ・ウライの発堀資料も確認でき、旭川市では錦町5遺跡の現地はじめ詳細資料を得ることができた。また3月に発見された、滋賀県大津市関津遺跡の中世のヤナ遺構について現地で詳細調査を行い、発堀担当者に助言・意見交換できた。
3, 民俗資料調査:昨年度実施した彦根市三津屋町の漁師・木原氏の聞き取り録音(約3時間分)を文章化した。漁師からの生の聞き取り内容は、すでに衰退した琵琶湖周辺部の漁労生活を詳しく活き活きと復元させ、現在では資料価値の高いものである。
4, 現存資料調査:琵琶湖周辺(東岸)のエリおよびヤナを実見し、位置の特定、簡易測量、写真撮影をおこなった。琵琶湖の大部分のエリは記録化できた。23年度以後も継続して補足調査する。
5, 関連資料調査:長野県諏訪湖および北海道(植田)、中国・江蘇省太湖周辺(植田・辻川)で現地調査をおこなった。比較研究に有益な調査であった。
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