2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21520838
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Research Institution | Lake Biwa Museum |
Principal Investigator |
植田 文雄 滋賀県立琵琶湖博物館, その他部局等, 特別研究員 (60526317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻川 智代 滋賀県立琵琶湖博物館, その他部局等, 特別研究員 (70443463)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 文化人類学 / 物質文化 / 内水面漁業 / 考古学 / 民俗学 |
Research Abstract |
考古資料調査:欧州の漁業関連資料について、情報収集にあたった。フランス国立考古学博物館では、考古資料の調査見学をおこなった。あわせて、セーヌ川中流やフランス北西部ノルマンジー地方の遠浅海岸を視察した。また日本では東北地方の博物館等で縄文時代の資料収集を実施した(以上、植田)。 民俗資料調査:琵琶湖博物館の新空間『村の至宝 湧水と井戸』の展示協力にあたった。また、館収蔵品の関連資料分析をおこなった(以上、辻川)。東北地方の民俗資料調査を行った。とくに近世~近代の、秋田県田沢湖でのマス漁などが参考になった。福井市の漁協本部では、若狭湾における定置網のビデオ放映を実見した(以上、植田)。 人類学調査:引き続き琵琶湖周辺のエリおよびヤナについて、写真撮影などの補遺調査をおこなった。また近隣県では、岐阜県長良川上流のヤナ、および伊勢湾における定置網等の現地調査を実施した(以上、植田)。 関連資料調査:中国での調査は継続しているが、政情不安定のため当該年度は中止した。県内の米原市において、琵琶湖周辺のエリおよび河川のヤナに関する講演をおこなった(以上、植田)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
琵琶湖周辺部の現存資料はほぼ実見し、記録化した。関連資料では近隣県の沿岸部調査をすすめた。湖岸で操業する漁師から、琵琶湖のエリと若狭湾の定置網との関連を示唆されたが、まだ確証は得ていない。 アジア地域の調査では、中国における現地調査を諸事情により中断している。国内では、関連する小論文の発表や研究発表も一定の成果をあげている。
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Strategy for Future Research Activity |
琵琶湖における文献・人類学的調査はほぼ終えた。最終年となる翌年度は、滋賀県内の補遺調査と周辺県における定置網などの資料収集に当たる。政情との調整によるが、中国大陸での資料調査を継続したい。とくに中原での様相は未確認である。また県内米原市で、一般向けの成果発表と講演会を予定している。
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Research Products
(2 results)