2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530054
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
早川 智津子 岩手大学, 国際交流センター, 准教授 (90451492)
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Keywords | 社会法学 / 労働法 / 移民法 / 外国人労働者 |
Research Abstract |
本研究は、アメリカ合衆国で一定の外国人労働者を対象に実施されている国籍差別を禁ずる移民法上の移民関連不当雇用行為制度の具体的運用状況、及び雇用差別禁止法上の出身国差別禁止の外国人への適用状況についての調査研究を行ったうえで、わが国の外国人受入れ政策にも視点を向け、差別禁止など外国人の社会的統合策の充実について政策的提言を行う方向で研究を展開することを目的とする。 以上の目的を踏まえて、本研究の最終年度にあたる平成23年度においては、以下の研究を行い、最後に研究成果を公表した。 1アメリカ合衆国での現地調査研究:平成21年度及び平成22年度において行った国内調査研究及びアメリカでの調査研究の成果を踏まえ、アメリカ合衆国における外国人労働者の統合政策及びその実態について、アメリカ合衆国政府関係者、移民法研究者等にヒアリング調査を行った。 2国内調査研究:国内において、アメリカ法及びわが国での議論に関する情報・資料収集を行った。 3途中経過の報告:これまでの研究成果をふまえ、アメリカ及び国内の研究者に研究の途中経過を報告し、研究の改善を図った。すなわち、2011年7月にアメリカから2名の移民法研究者を招いて岩手大学において国際学術シンポジウム「外国人の社会的統合と入管政策の日米比較」を開催した。また、12月に、東北社会法研究会において、研究報告を行った。 4研究成果の公表:本研究における成果として、アメリカ合衆国において、差別禁止法が外国人の社会的統合策として重要な役割を果たしていることが明らかになったことが挙げられる。本研究のまとめとして、研究成果を政策的提言としてとりまとめた研究論文を執筆し季刊労働法236号に掲載・公表した。
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