2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530068
|
Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
沢登 文治 南山大学, 法学部, 教授 (40247672)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 悦典 南山大学, 法学部, 准教授 (60301074)
末道 康之 南山大学, 法務研究科, 教授 (60276003)
|
Keywords | 刑事収容施設 / 犯罪者更生 / 刑事施設視察委員会 / 刑事施設第三者機関 / 刑務所オンブズマン / 受刑者社会復帰 / 刑務所民営化 / 刑務所改革 |
Research Abstract |
1、研究代表著沢登は、平成22年9月にカナダ・オタワおよびアメリカ・サクラメントを訪問し、本研究に直接関連する面談を実施、また資料を入手した。 (1)オタワでは、刑務所監視システムの中核「矯正捜査局」を訪問、わが国および他国の監視体制との比較において同局が有する独立性、透明性、権限について、ゼイパー局長およびズィンガー副局長にインタビューした。 (2)「法務省矯正局」では、修復的司法担当官のラゲー氏にインタビューし、カナダにおける多様な犯罪被害者アプローチ、支援の方法を学んだ。 (3)サクラメントでは、刑務所改革の中心、「矯正監視委員会」を訪問し、ヒル事務局長にインタビューした。同州の予算削減に直面し、多くの矯正プログラム等が縮小されていることの詳細を聞取調査した。同委員会の議事すべてを公開し市民が傍聴きるようにし、透明性確保を図っている点を学んだ。 2、研究分担者岡田は、平成23年2月に代表者沢登を伴い九州大学を訪問、刑務所の第三者機関の役割について調査研究している土井教授と面談。研究に関するわが国の現状を伺い、また今後の研究課題および計画について協力関係を作ることが可能となり研究の質量両面の深化拡大が可能となった。 3、研究分担者末道は、平成23年1月にフランスを訪問し、刑事施策及び刑罰の適用とその調整に関連し2009年に制定された行刑法の全体像とその運用状況、2004年以降の再犯者対策の実情について調査を行った。 (1)リール第2大学法学部を訪問。アルシェ准教授、プランク准教授と面会し、行刑法改正及び一連の再犯者対策について意見交換した。 (2)リール大審裁判所を訪問し、ベロ検事、アンドレ行刑裁判官と面会、行刑法改正による実務の現状等について、2年以下の短期自由刑は原則として実刑とせず、刑の調整を行うという原則の運用、また固定型・携帯型電子監視措置の運用等について説明を受け、その現状を把握した。
|
Research Products
(2 results)