2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530103
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
FOOTE D・H 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (10323619)
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Keywords | 新領域法学 / 法社会学 / 司法制度 / 法曹 / 裁判 / 刑事司法 / 法曹養成 |
Research Abstract |
平成22年度において、法曹養成制度、刑事司法、裁判制度、労働審判制度、国際化、ADR関連のそれぞれの改革を中心として、司法制度改革関係者とのインタビュー、同改革関連の資料の調査、実務家、裁判員経験者、裁判官等との話し合いにより改革の実際のインパクトおよび問題点についての調査を通じて、司法制度改革の本質とプロセスについてより豊かな情報と知見が得られた。さらに、今回の一連の改革の歴史的背景を明らかにするため、カリフォルニア大学ロスアンゼルス校(UCLA)にある占領期新聞・雑誌データベースを利用して、刑事制度、法曹制度、裁判制度等の戦後改革について調査を行った。その研究活動で得られた情報と知見を盛り込んで、刑事制度改革の歴史的背景および今;回の改革の内容と影響についての英文の論文、裁判制度改革の背景・内容・影響についての英文の論文、そして法曹養成制度改革の様々な側面を取り上げた和文の著書(共著)を刊行した。その他に、ハーバード・ロースクールを含めてアメリカ合衆国の名門ロースクール3校での招待講演において、司法制度改革の本質とプロセスの背景、内容および影響について論じ、学者、裁判官、実務家等との意見交換を行った。それらの活動を通じて、司法制度改革の本質とプロセスに関する再検討を行い、日本国内における司法制度改革の行方に関する議論に貢献するとともに、海外における日本の法制度に関する理解の向上に努めた。さらに、それらの活動が、本研究の最終的な目標の一つ、すなわち司法制度改革を手がかりとして日本の法と社会の特徴を英文の著書で外国人に紹介することにより海外での日本法の理解を高める、という目標の重要な準備となった。
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