2009 Fiscal Year Annual Research Report
戦後ハンガリーにおけるデモクラシーの可能性-オルターナティヴの探求
Project/Area Number |
21530111
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平田 武 Tohoku University, 大学院・法学研究科, 教授 (90238361)
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Keywords | 政治学 / 西洋史 / ハンガリー |
Research Abstract |
本研究は、第二次世界大戦後のハンガリーにおいてデモクラシーの実現する可能性が垣間見られた二つの時期(第二次世界大戦終戦直後と1956年革命)を対象として、国際政治と国内政党政治の展開の中で、ビボー・イシュトヴァーンの展開した民主的な政治体制構想が持った意義と可能性を明らかにしようと試みるものであり、(1)ビボー・イシュトヴァーンの政治体制構想、(2)国際関係におけるハンガリー・デモクラシーの可能性、(3)ハンガリー国内政党政治の展開におけるデモクラシーの可能性の3点について、考察を進めることを具体的な目標としている。 本年度は、(1)については、すでに発表した「ビボー・イシュトヴァーンのヨーロッパ政治発展像-「恐怖なき生」・「支配なき社会」-」(『法学(東北大学法学会)』72巻6号、2009年)をもとにしつつ、第二次世界大戦後と1956年革命期における彼の政治体制構想について、資料を収集し検討を進めた。大学における学内行政上の負担のために、残念ながら、予定していた彼の未公刊資料を収集するための調査旅行は実現できなかった。(2)については、ソ連の政策決定過程に関する資料(党中央委幹部会議事に関する、いわゆるマーリン・ノート)を中心に資料を収集した。(3)については、本研究が直接の対象とする時期に関するものではないが、民主化後のハンガリーの政党政治の展開について、他の東中欧諸国を含めて検討して、日本比較政治学会で報告し、ペーパーをまとめた。民主化後の政党政治分析がすでに夥しい量に及んでいるのと比較すると、戦後史に対する歴史的な研究の立ち後れが痛感された。
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Research Products
(3 results)