2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530116
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
浅見 靖仁 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (60251500)
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Keywords | 東南アジア / 社会保障制度 / タイ / マレーシア / フィリピン / 失業保険 / 社会保険 / 社会政策 |
Research Abstract |
3年間の研究期間の2年目にあたる平成22年度は、文献研究とフィールド調査の双方で順調に研究を進めることができ、研究成果の発表も行うことができた。フィールド調査については、8月にタイ、1月にフィリピンを訪問し、社会保障制度の実務担当者にインタビューを行うとともに、両国の社会保障制度に関する詳細な資料を入手した。研究成果の発表については、10月に東京で開催された「第19回太平洋経済協力会議(PECC)国際総会」に堤出された"Towards a More Resilient Society : Lessons from Economic Crises"と題する報告書のタイの失業保険に関する章を担当し、総会にも出席して、各国の社会保障制度の専門家たちと意見交換を行った。2月には、厚生労働省が開催した専門家会合「雇用のための社会的セーフティネットの構築:アジア戦略」に招かれ、アジア諸国における社会保障制度の拡張について報告を行った。この会合に提出した"Overview of the Evolution of Social Security in Asian Countries"という論文は、ILOアジア太平洋地域会合において日本政府が主催する特別セッションにおいてその背景資料として参加者に配布するために厚生労働省が作成した"On Building Social Safety Nets for Employment : Strategies in Asia"と題する報告書に所収された。 2月の専門家会合では、アジア開発銀行からの出席者が、私の論文に大きな関心を示し、マニラにあるアジア開発銀行での講演を依頼され、またインドネシア大学でも同様の報告をしてほしい旨の依頼があった,平成23年度は、こうした機会を利用して、研究成果の発信にさちに力を入れることとしたい。
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