2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530118
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川田 稔 Nagoya University, 環境学研究科, 教授 (20115554)
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Keywords | 浜口雄幸 / 幣原喜重郎 / 永田鉄山 / 石原完爾 / 蒋介石 / 関東軍 |
Research Abstract |
政党政治の絶頂期から崩壊期、すなわち1920年代末から1930年代にかけての陸軍軍人の対中国政策と目中関係を検討した。具体的には、その時期の現実の対中国政策と日中関係の詳細を把握したうえで、田中義一、宇垣一成、浜口雄幸、幣原喜重郎、永田鉄山、石原完爾、森恪を中心に、西園寺公望、犬養毅、岡村寧次、小畑敏四郎、荒木貞夫、北一輝、大川周明などをふくめ、彼ら主要政治家、軍人の中国認識と対中国政策構想を、その国家構想全体と関連づけながら分析検討した。 まず、政党政治の内外政策をもっとも推し進めたとされる浜口雄幸およびその後継内閣を組織した若槻礼次郎の中国政策構想を、その国家構想、世界戦略構想との関連、そのなかでどのように位置づけられていたかを明らかにした。それを基礎に、満州事変以後、政党政治を崩壊へと導く主導因となった陸軍の超国家主義グループとりわけ永田鉄山、岡村寧次、石原莞爾ら一夕会、およびそれに政党側から連携する森恪などの中国政策構想を、その総力戦的国家体制構想、世界戦略と関連させながら分析した。そのうえで、田中内閣期の山東出兵から、5・18覚書、張作霖爆殺前後の田中、浜口、森、永田らの構想の検討から、満州事変をへて、満州国建国、国連脱退、華北分離工作ごろまでのさまざまな構想を、実際の政治外交史の展開の即しながら検討した。また、中国側の対日政策構想について、蒋介石、王正廷(国民政府外交部長)、張学良などを中心に検討し、日本側の政策との相互関係や日中双方の構想内容の比較分析をおこなった。
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Research Products
(2 results)