2009 Fiscal Year Annual Research Report
疎外された人口と国際関係:社会的歪みと秩序への挑戦
Project/Area Number |
21530159
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
西村 めぐみ Ritsumeikan University, 法学部, 教授 (50287562)
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Keywords | 疎外された人口 / PoWプロジェクト / 社会調査 / テロリズム / 内戦の犠牲者 / STARTプロジェクト |
Research Abstract |
平成21年度は、上記の研究に着手し、主に、いかなる社会状況がテロリストのような社会的に疎外された人々を生成するかという観点から研究を進めていった。国内テロリズムを誘発するような特定の内戦状況の分析、テロリストが市民をターゲットとするような状況の分析、国際赤十字委員会の「人々戦争を語る(People on War Project:以下PoWプロジェクトとする)」による内戦の犠牲者の人口学的な分析、及び戦地の人々の戦争犯罪に関する国際管轄に関する態度の分析をした論文の研究発表を行った。このうち、PoWプロジェクトに関する分析は、欧米の学会においても、他の研究者の研究はほとんど皆無であり、またテロリズムに関する研究は、欧米の学界の成果も含めて従来の研究は、国際テロに偏り、国内テロリズムも含めた包括的な研究は少ないため、従来の研究と比較した際の独自性は出しえる方向に進んでいると考えている。 このうち、2つ目の論文は、2009年10月15日から17日にカリフォルニア州モントレーで開催されたISAC/ISSS conferenceで"Terror Groups Targeting Civilians : Their Ideologies and Target Selection"と題して発表する機会を得て、参加者と意見を交換する機会を持った。 また他の成果についても、政治学や安全保障の専門家と意見を交換する機会を得た。現時点では、いずれもまだ初稿の段階で、査読論文として発表するにいたってはいないが、今後、査読をさらにうけるなどして、内容の改善に努めていきたいと考えている。
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