2009 Fiscal Year Annual Research Report
経済ネットワークの構造-リンク形成の費用・効率性と対安定性をめぐって
Project/Area Number |
21530170
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
玉田 康成 Keio University, 経済学部, 准教授 (30265938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川又 邦雄 帝京大学, 経済学部, 教授 (30051569)
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Keywords | ネットワーク / リンク形成 / コネクション / ゲーム理論 |
Research Abstract |
現代の社会や経済のさまざまな局面で経済主体が一対一のペア間で協力関係(リンク)を作り,結果として協力関係のネットワークを形成していくことがある.例えば,研究者間の共同プロジェクト,企業間の研究開発,国際間のFTAなど挙げることができる.経済主体のペアがリンクを形成するインセンティブはリンクやネットワークへの参加によって得られる利得とリンクの形成と維持に伴う費用の2つに依存する.これらの基本的な考え方をベースに,2009年度はまず,従来の研究でおかれてきたすべてのプレーヤーが同じ生産性を持っていると仮定を変更して,プレーヤーの1人が大きな生産性をもつとした場合結果がどうなるか,とくに生産性の高いプレーヤーがネットワークの中心に位置しやすいことが予想されるが,その直観を具体的な状況を想定しながら妥当であるケースと反例が見つかるケースについて分析を行った.現実の経済でも,大きなプレーヤーを中心としてネットワークが形成される場合と,小さなプレーヤーの集まりによって大きなプレーヤーに対抗する形でネットワークが形成されることがあるが,これらの違いが生じる理由について理論的に明らかにしている.また,ネットワークのリンクの価値が直接的なコネクションだけではなく,間接的なコネクションにも依存するケースの分析を行い,例えば研究開発に伴うスピルオーバーが存在する場合における安定的な研究開発ネットワークと効率的なネットワークとの間の関係を分析した.この研究においても非対称なプレーヤーを想定し,大きなプレーヤーがネットワーク形成において果たす役割について分析している.
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article]2010
Author(s)
川濱昇, 大橋弘, 玉田康成(編)
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Journal Title
モバイル産業論 -その発展と競争政策-(東京大学出版会)
Pages: 105-134
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