2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530192
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 公俊 長岡工業高等専門学校, 一般教育科, 教授 (00178716)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 福祉経済学 / フェミニズム / 社会経済学 / 協同組合主義 |
Research Abstract |
1886年から1920年代までのビアトリスの福祉経済学研究の大筋を明らかにした。 第1次大戦後ウェッブ夫妻はフェビアン協会を主導して政治運動に貢献し、1920年代政権を取った労働党の形成とフェビアン協会の理論的基礎の提供で大きな貢献をした。従来ビアトリスの社会改革の議論や社会調査の面が主に評価されてきて、彼女の福祉経済学はほとんど研究されてこなかった。しかし、1926年出版の彼女の自叙伝 My Apprenticeship 『私の修業時代』の付録としてリライトされた2論文“The History of English Economics” (1886)と“The Value Theory of Karl Marx”(1887)から見て、また、自叙伝本文の叙述からも、彼女の福祉経済学は福祉国家論と「社会学的経済学」を基礎として、当時までにおおむね骨格が完成していたといえる。 本研究では1886年頃から1926年までのビアトリスの経済学や福祉政策の研究の推移を検討した。彼女は1886年の草稿である“The History of English Economics”論文において古典派経済学を批判し、1890年代には協同組合運動を研究した。ウェッブ夫妻の『産業民主制論』では男性主体のナショナル・ミニマムが提起されたが、ビアトリス自身は1910年代に女性賃金論争に参加し、1819年の二度目のマイノリティレポートでは男女平等のナショナル・ミニマムとしての男女平等賃金論と家族手当の主張をした。それらを経て、夫妻は1920年にA Constitution for the Socialist Commonwealth of Great Britain『イギリス社会主義共和国連邦の憲制』を出版し、福祉国家体制を論じたのである。 これらのビアトリスの研究の理論的位置づけが次の課題である。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(3 results)