2010 Fiscal Year Annual Research Report
伝統的な漁業資源管理体制の再評価に関する包括的な実証研究
Project/Area Number |
21530205
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
井上 健 福島大学, 経済経営学類, 准教授 (80334001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 高樹 福島大学, 経済経営学類, 教授 (40231956)
東田 啓作 関西学院大学, 経済学部, 教授 (10302308)
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Keywords | 資源管理型漁業 / 伝統的管理 / 漁業協同組合 / プール制 / 経済分析 |
Research Abstract |
本研究では、日本の多くの漁業管理組織で行われている自主的な漁業管理システムに関する経済学的な再評価を行うことを目的とする。市場原理を取り入れた管理方法とこれまでの管理体制の両立可能性について研究を行うには、両者の機能や長所および短所を十分に検討する必要がある。前者に関しては、これまでに多くの理論的な研究が存在すると共に、諸外国による導入実績があり、それらの現状を精査した研究成果も多い。後者についても基本的には同様であるが、経済理論による分析とそれにもとづく統計的な実証分析が十分に行われているとは言えない。その1つの理由として、実証分析に必要となるデータが蓄積されていないことが挙げられる。統計的評価に耐えうる規模のデータの確保のために、包括的な情報収集を行い、その後に、理論的な結果を検証すべく様々な観点から実証分析を実施し、漁業管理体制に関する頑健な結論を提示することが本研究の主目的である。理論分析を基礎としつつ、包括的なデータ収集とそれを利用した実証分析に力点をおき、自主的な漁業管理システムの有効性と機能に関する一般的な結論を導くことを目指す。平成22年度の実績は以下の通りである。理論モデルについては、状況に応じて微修正もありうるが、ほぼ完成の段階に達している。実証分析に必要な漁協における調査については、昨年に引き続き実施し、必要な調査は全て完了した。具体的には、北海道11地区、福島県1地区の計12の漁協(支所)において訪問調査を実施した。また、合意形成方法に関する再調査が必要となったため、郵送によるアンケート調査を実施した。実証分析に必要なデータが揃ったため、分析に着手し理論モデルの正当性を裏付ける結果が得られている。もう一つ目標としていたデータベースの整備については、データの収集は順調に進んでいるものの、完成には至っていない.これについては、最終年度で達成していくこととする。
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Research Products
(4 results)