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2011 Fiscal Year Annual Research Report

日本の港湾運送業界の構造的特徴とその変容

Research Project

Project/Area Number 21530222
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

津守 貴行  岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 准教授 (00222141)

Keywords港湾運送 / 港湾物流 / 港湾政策 / 海運市場 / 港運秩序
Research Abstract

今年度は研究目的である日本の港運業界の業界秩序の構造とその変容について次の2点から調査分析を加えた。
1.日本の港運業界の業界秩序の構造の国際比較-ロシア港湾との比較を通して
今年度は日本の港運秩序の特徴を明確にするため、(1)港湾運送業そのもののあり方の日ロ間での相違点、(2)港運業界そのもののあり方の日ロ間での違い、(3)(1)、(2)をもたらす要因としての産業構造の特徴と港運にかかわる諸制度の特徴とこれらの日ロ間での違い、を調査・分析した。その結果、(1)ロシアにおいては製造業が未成熟であるため一般雑貨よりも原燃料系貨物が多いことにより、港運事業者が荷主である資源系企業およびその物流子会社の系列下にあること、また法的にも資源系企業を保護するルールが多いこと、したがって港運事業者の横の連携がきわめて希薄であり、自律的業界秩序は未成熟であること、翻って日本の場合は、製造業が成熟していること、港運業界にかかわる法的なルールが確立していること等からロシアとは異なり、従来は港運事業者による自律的な港運秩序が形成されてきたことが明らかになった。
2.港湾政策の展開および海運市場の構造変化による日本の港運秩序の変容
今年度は港運業界にとって外的要因による港運秩序の変容も検討した。すなわち、国際コンテナ戦略港湾政策における港湾運営会社設立の動きがもたらす日本の港運秩序変容の可能性とそのヴァリエーションについて整理するとともに、日本発着貨物の相対的シェアの低下と東アジア諸国のそれの上昇を背景とした海運市場の構造変化が、船社にとっての日本港湾の位置づけを低下させ、港運事業者の対船社交渉力を低下させていること、それが政策変化と相まって日本の港運秩序の変容を加速させていることを明らかにした。
これらについては部分的に下掲の今年度の成果(論文)において発表した。

  • Research Products

    (4 results)

All 2012 2011 Other

All Journal Article (3 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] 国際コンテナ戦略港湾政策の問題点2012

    • Author(s)
      津守貴之
    • Journal Title

      港湾経済研究

      Volume: 50巻 Pages: 17-30

    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 日ロ間コンテナ物流における港湾選択

    • Author(s)
      津守貴之
    • Journal Title

      ロシアNIS調査月報

      Volume: VOL. 57, No.3 Pages: 58-69

  • [Journal Article] 北東アジアにおけるロシア極東港湾の位置

    • Author(s)
      津守貴之
    • Journal Title

      ロシアNIS調査月報

      Volume: VOL. 56, No.7 Pages: 1-15

  • [Presentation] 国際コンテナ戦略港湾政策の課題2011

    • Author(s)
      津守貴之
    • Organizer
      日本港湾経済学会
    • Place of Presentation
      神奈川大学
    • Year and Date
      2011-09-09

URL: 

Published: 2013-06-26  

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