2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21530226
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| Research Institution | Kyushu University |
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Principal Investigator |
藤田 敏之 九州大学, 大学院・経済学研究院, 准教授 (30297618)
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| Keywords | 国際環境協定 / マッチング / ゲーム理論 |
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| Research Abstract |
今年度は本研究課題の最終年度であることを考慮し,これまでに得られた研究成果をまとめて形にする作業に専念した.
平成22年度に刊行したディスカッションペーパー論文"Realization of a self-enforcing international environmental agreement by matching schemes"ではマッチングを否定し協定自体に参加しない国が出現する可能性を検討するために,各国が協定に加盟するかどうかを決定するステージを含んだ枠組みでもマッチング協定が有効であることを示している.この論文をローマで行われた国際学会18th Annual Conference of the European Association of Environmental and Resource Economistsで報告し,多くの有益なコメントを得ることができた.入念な改訂を経て現在国際ジャーナルに投稿中である.
非対称な国々によるマッチング協定の有効性を主張する論文"The effectiveness of environmental matching agreements among asymmetric countries"の内容については平成22年度に国際学会で報告を行っているが,これをさらに現実的な枠組みに対応できるように改訂して日本応用経済学会で報告し,さらに国際ジャーナルInternational Journal of Environmental, Cultural, Economic and Social Sustainabilityに投稿して掲載が認められた.
本研究を進めるうえで,全体協定以外にもゲームの解が存在する「複数均衡」の問題,複数の国による離脱が認められるケースでの全体協定の不安定性,利得関数の特定化による制約,動学的な議論の欠如といった問題点が新たに発見された.これらが今後の研究課題となる.
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