2010 Fiscal Year Annual Research Report
広域行政圏化による労働再配分ショック増幅効果とミクロ経済的構造分析
Project/Area Number |
21530228
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
藤田 渉 長崎大学, 経済学部, 教授 (30264196)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福澤 騰彦 長崎大学, 経済学部, 教授 (00208935)
丸山 幸宏 長崎大学, 経済学部, 教授 (30229629)
山口 純哉 長崎大学, 経済学部, 准教授 (40325692)
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Keywords | 広域行政圏 / 労働再配分ショック / マッチング / 雇用 / 貿易 / 多国籍企業 |
Research Abstract |
本研究は、従来、景気変動の研究において従属的に扱われがちであった地域経済に対し、現代の景気変動理論と整合性・接続性を有する理論・分析のフレームワークを導入することを目的とする。特に、今後想定される広域行政圏下での地方政府、企業、家計の戦略的行動による労働再配分ショックの増幅効果メカニズムに着目し、労働問題としての再配分の実態と、理論的なアプローチを接続させることを目的とする。そして、広行政圏化に適合した地域経済政策の方向性やコーティネーションについて政策を検討することを目的としている。 平成22年度は労働再配分ショックに関する理論的研究を、先行研究のサーベイとともに継続した。その研究過程において従来から有望と見られていた空間経済学的な取り扱いだけでなく、応用一般均衡モデルの応用や、マッチングに対する離散凸解析の適用などの可能性が出てきた。また、わが国の企業の雇用に関する行動は外的環境のショックに対して、多国籍企業としての行動をとっている可能性を、昨年度の研究で指摘したが、わが国企業の国内雇用調整行動をこれらの理論で説明可能かどうかの研究を進めた。 さらに これらを考慮し、労働再配分ショックに関する理論的な予備研究、およびモデル化作業の主要な作業として、アジアにおける中間財貿易構造の分析を引き続き行った。
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