2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530260
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
古松 紀子 岡山大学, 大学院・社会文化科学研究科, 准教授 (60293685)
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Keywords | 高等教育 / 教育政策 / 経済学 |
Research Abstract |
本研究は本年度が研究最終年度である. 本研究は個人の教育選好が内生的に決定されるメカニズムを心理学分野の学問的成果を有機的に取り込むことにより構築し,それによって教育政策の最適化問題を分析しようとするものである.本年度は,以下の手順で研究を行った. (1)教育選好が内生的に決定されるときの最適な教育政策の分析に取り組んだ.個人の教育選択行動が従来の研究で想定していた動機づけと異なれば,そのもとでの最適な教育選択も異なってくる.そのときは社会厚生関数を修正する必要があり,その上で最適な教育政策を検討することは,実社会に対して政策的インプリケーションを与えることが期待できる.また,政策を分析するときは財源調達手段としての課税の最適性を同時に見直すことが必要であるため,所得税,労働所得税のそれぞれについて分析をし,比較検討を行った. (2)教育政策の効率性を理論的に検討するのにあわせて,日本の私立大学を例にとり,大学教育機関での生産活動に,規模の経済や範囲の経済が存在するかどうかを実証分析して論文にまとめ,現在投稿中である.この内容はさらなる発展が期待できるため,24-26年度基盤研究Cの研究課題の中でも扱っていく予定である.
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Research Products
(1 results)