2010 Fiscal Year Annual Research Report
経済改革開始以降のインドにおける都市労働市場変化と社会変容
Project/Area Number |
21530278
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Research Institution | Ferris University |
Principal Investigator |
木曽 順子 フェリス女学院大学, 国際交流学部, 教授 (70192557)
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Keywords | 経済政策 / 経済事情 / 労働市場 / インド / 社会変容 / インフォーマル・セクター |
Research Abstract |
1990年代にはじまった経済改革以降、インドは急速な経済成長と社会変化を遂げてきた。他方、労働市場では、雇用の非正規化やインフォーマル化の進行が指摘され、「雇用なき成長」が注目されてきた。そこで本研究は、その経済のダイナミズムが、成長の中心的担い手のみならず、貧困層を含む大多数のインドの「普通のひとびと」の労働と生活に、どのようなメカニズムでどう影響してきたのかを、都市に焦点を絞り、社会階層構造を視野にいれて探究することを目的としている。22年度には、各種フィールド調査の実施を中心にさらに研究を進めた。具体的には次のとおりである。 1 インド日系企業の雇用労働調査:中間層以上の労働者に関する雇用・労働調査の一環として、インドの日系企業に郵送によるアンケート調査を実施した。 2 日雇い労働者調査:労働市場の最底辺に位置づけられる「寄せ場」の日雇い建設労働者の調査を実施した。グジャラート州アフマダーバードで質問票を使い聞き取り調査を行った。 3 インフォーマル・セクター労働者調査:インフォーマル・セクター労働者が多く住むアフマダーバードのスラム10地区で、フィールド調査を実施した。2016世帯のリストを作成し、そのリストをもとにサンプル調査を開始。調査は23年度中に完了する。 4 以上に関連するデータの解析および文献のサーベイを行い、一部成果を論文にまとめ、発表した。
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Research Products
(4 results)