2009 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア企業金融における社会的・制度的要素の推計
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21530293
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
奥田 英信 Hitotsubashi University, 大学院・経済学研究科, 教授 (00233461)
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Keywords | 企業資金調達行動 / 企業投資行動 / 制度経済 / インドネシア / フィリピン / ベトナム / 東南アジア / 計量経済分析 |
Research Abstract |
本研究の目的: 本研究の目的は、途上国に特有な制度的な諸要素が企業金融活動(資金調達行動と投資活動)に対してどのような影響を与えるのかについて、インドネシア、タイ、フィリピンのミクロレベルのデータを利用して計量経済分析を行うことである。 平成21年度の研究実施計画および研究実績: 平成21度実施計画では、(1)アジア企業の資金調達行動・投資行動を分析するための理論的枠組みを設定すること、および(2)企業金融行動の計量分析に利用するミクロ・データベースを準備することを、2つの主要目標とした。この計画に基づき、以下の調査と研究を行った。 (1)タイ現地調査とインドネシア現地調査 10月と12月にそれぞれバンコクとジャカルタを訪問し、企業データの利用可能性、現地企業金融の現状、および企業金融の分析方法について聴き取りと意見交換を行った。また、インドネシア企業について基本的データベースを作成した。 (2)制度的な諸要素を考慮したアジア企業金融分析 アジア企業金融に対する制度的な諸要素の影響を考慮した分析視角を設定し、インドネシアの企業データを用いた試行的な計量分析を行った。その結果は、一橋大学経済学研究科ディスカッションペーパーDP2009-17に取り纏めた。また、同じ分析視角を利用したベトナム事例について、一橋大学経済学研究科ディスカッションペーパーDP2009-10に取り纏めた。 (3)学会等での報告・意見交換 上記のインドネシア計量分析については、日本金融学会関東部会(2009年9月19日)で報告した。また、ベトナムへの応用研究については、アジア政経学会全国大会(2009年10月10日)および日本金融学会秋季大会(2009年11月7日)で報告し、討議と意見交換を行った。
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