2010 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア企業金融における社会的・制度的要素の推計
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21530293
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
奥田 英信 一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (00233461)
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Keywords | 企業資金調達 / 企業投資行動 / 移行経済 / 経済制度 / 銀行業 / Data Envelopment Analysis / ベトナム / インドネシア |
Research Abstract |
本研究の目的: 本研究の目的は、途上国の制度的な諸要素が企業の資金調達行動と投資活動にどのような影響を与えるのかについて、東南アジア諸国の企業レベルのデータを利用して、計量経済分析を行うことである。 平成22年度の研究実施計画および研究実績: 平成22度実施計画では、(1)アジア企業の資金調達行動・投資行動を説明する分析視角に基づき、制度変化が与える企業の資金調達行動および投資行動に与える影響についての計量分析結果を纏めること、(2)これらの研究結果を学会で報告し意見交換を行うこと、(3)アジア諸国の銀行行動についても研究の対象を拡張することを、3つの主要目標とした。 (1)東南アジア銀行業のデータ分析: 外国資本による経営権の取得が東南アジア諸国の銀行業にどのような影響を与えたのか、個別銀行のデータベースを利用して、DEAを用いた暫定的な計量分析をおこなった。 (2)タイ現地調査 7月にバンコクを訪問し、東南アジア地域の企業金融の専門家と計量分析結果について聴き取りと意見交換を行った。タイにおける企業金融に重要性を増しつつある債券市場・格付け制度について聴き取りをおこない、日本大学中国・アジア研究センターディスカッションペーパーNo.19に纏めた。 (3)学会等での報告・意見交換 タイの債券市場・格付け制度に調査について、日本大学(CCAS) Symposiun on "Credit Risks and Ratings in Asia"(日本大学、11月)で報告した。また、ベトナム上場企業の資金調達活動と投資行動について、日本金融学会秋季大会(神戸大学、9月)およびEast Asian Economic Association第12回国際コンファレンス(韓国梨花女子大学、10月)で報告し、討議と意見交換を行った。
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