2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530334
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
尾高 煌之助 一橋大学, 名誉教授 (90017658)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 哲二 東京大学, 経済学研究科, 教授 (90183029)
|
Keywords | 経済政策 / 行政文書保管 / 公文書館 / アーキヴィスト |
Research Abstract |
1 実態調査:平成22年度には、国内では国土交通省(平成22年8月18日)、財務省(平成22年8月23日)、経済産業省(平成23年1月7日)、埼玉県文書館(平成23年2月4日)、鉄道博物館図書館(同前)、および福井県文書館(平成23年2月23日)の6部署、国外では上海図書館(平成23年1月19日)、上海梢案館(平成23年1月20日)、および上海社会科学院図書館(同前)の3部署における政策関連行政文書の保存・管理状況を実地調査した。 2 調査結果:(1)行政文書の体系だった保存と管理は、行政執務の効率と質を向上させ、しかも職務の成果判定、政策評価・改善に貢献することを通じて業務遂行意欲の充実に貢献する事実をよく認識する必要がある、(2)文書管理は通常業務の二の次におかれ、しかも文書保存・管理関連の業務量が増大するにも拘らず人員と予算が削減される現状では、公文書管理法の施行後も公文書保存・管理の現状が大幅に改善するとは期待出来ない。 3 現状改善の指針:(1)文書等は、その作成後、一定期間を経たものを「中間書庫」に移動し、文書の統合運用による行政の効率化をはかる、(2)中間書庫保存期間終了後は歴史文書として公文書館に所蔵するか否かの判定を専門的かつ中立的な判定に委ねる、(3)行政組織の職員に行政文書の整理・保存の意義をよく認識して貰うべく教宣活動を実施する、(4)組織内部事情に通暁しかつ中立的公正的判断の可能なアーキヴィスト(歴史文書司書)の養成をはかる。
|