2011 Fiscal Year Annual Research Report
サービスのイノベーション戦略管理へのビジネスプロセス工学の応用と発展
Project/Area Number |
21530350
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
佐藤 亮 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (00178790)
|
Keywords | サービス・イノベーション / イノベーション戦略 / e-マーケットプレイス / サプライ・チェーン / 計画情報システム / max-plus代数 / リトルの公式 / スループット分析 |
Research Abstract |
研究成果をまとめる。1.サービスのイノベーション戦略管理の方法論であるサービスのアーキテクチャ方法について、さらに発展させた。具体的にこの方法論の有効性を示すために、金型製造の中小企業を集めた仮想工場のe-マーケットプレイスであるNCネットワークの分析を完成して、その特異な成立要因を明らかにした。2012年3月にこの分析を英文の論文としてまとめて、同年7月にベトナムで開催される国際会議に応募した。また参加した国際会議において、本研究と同様の動機を持つものを散見し、研究の方向性と発展段階について自信を得ている。2.サプライチェーンのサービス機能の新次元の開発として、計画情報システムを組み入れた場合の、計画データと物流の相互作用の分析を2件試みた。ひとつは単純なパン製造のプロセスにおけるスループット(製造・配送の速度)を一定にするような戦術が有効な範囲を分析した。一定の環境下での数理的な証明も完成し、学術誌への投稿論文にまとめた。現在、全体について最終調整中であり投稿する。もう一件は、有名なモデルであるビールゲームのスループット分析である。これは、情報システムが明示的に入るために流れるモノの量が激変することができるため、振る舞いが複雑で興味深い。分析は途上である。リトルの公式を基本原理として、以前に看板システムに適用した分析方法を拡張する方向性を模索しながら考察を進めている。3.サプライチェーンの能力設計を行う方法は、max-plus代数を適用する段階に至っておらず、シミュレーションによっていろいろな場合を調べている。国際会議では、動的性質と利用能力の同時的最適化を図る最適化研究が発表されていて、情報化が進展した結果、我々と同様の詳細な動的最適化を研究課題にすることの意義を確認した。
|
Research Products
(5 results)