2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530360
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
森田 道也 学習院大学, 経済学部, 教授 (10095490)
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Keywords | 連動経営 / 戦略的マネジメントサイクル / ハイパフォーマンス経営 / 国際共同研究 |
Research Abstract |
研究成果は以下の通り。 1.連動経営を律する経営的要因の既存経営書に基づく抽出:連動経営は、経営ビジョン形成、戦略策定、オペレション計画および実践、成果というサイクル(戦略的マネジメントサイクルと称する)において連動性を確保した経営である。その連動性をいかに構築するのかを考察すると、それを大きく左右する経営局面が経営ビジョンの形成とその後の戦略策定の段階であることをデータから確認した。それら段階は不確実性が高い環境での決定で、恣意性が介在しやすく経営を誤る可能性も高い。他方、その連動性を確保する要因として、組織の職能横断的風土がプラス要因として働くことも確認した。(上記論文に展開)高業績企業の特性を描いた既存経営書で指摘されている特徴を戦略的マネジメントサイクルの枠組みで整理すると、環境洞察に基づく新価値コンセプトの創造、合理的なリスクテイキング、論理的思考に基づく実践活動への展開、そして人々の良き協働をキーワードとするような要因がサイクル段階に応じて挙げられる。(上記論文発表の骨子)しかしこれらの要素や要因と高業績連動性の関わりについては実証できていない。予定されている第4回目の調査でそのあたりの分析ができる調査項目を採り入れ、収集データに基づき実証することが次課題である。 2.実証研究のための国際共同調査設計:上記課題にも関わる国際共同調査項目の最終的な設計を完了した。そのデータ収集を現状は難しい環境におあるが今から行う。 3.戦略局面と現業局面の融合に関するサプライチェーンを対象にした研究:上記連動性を、経営ビジョン形成・戦略策定の段階(戦略的局面)と実践活動計画策定・実践(オペレーション局面)の融合と考え、両者を融合する規範的論理をサプライチェーン活動の「絶対的戦略」という概念を用いて実証分析を行った。成果はこの7月にアムステルダムでの学会(The 4^<th> World Conference on POM)で発表する。
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Research Products
(2 results)