2009 Fiscal Year Annual Research Report
企業不祥事発生のメカニズムの解明と予知発見システムの開発
Project/Area Number |
21530366
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Research Institution | Wako University |
Principal Investigator |
小林 猛久 Wako University, 経済経営学部, 准教授 (40434211)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 稔 和光大学, 経済経営学部, 教授 (50287926)
杉本 昌昭 和光大学, 経済経営学部, 講師 (90318725)
西岡 久充 和光大学, 経済経営学部, 講師 (10513757)
小島 大徳 神奈川大学, 経営学部, 准教授 (70386803)
青木 崇 東洋大学, 現代社会総合研究所, 研究員 (00528698)
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Keywords | 経営学 / 企業倫理 / CSR |
Research Abstract |
企業不祥事発生要因の理由の一つとして、創業時の経営理念の風化や組織風土の変化によって思わぬ失敗が生じてしまうことがある。したがって、老舗企業においてその継続性や変化の度合いと企業倫理の構築に関する調査をすることは、本研究にとって有意義なものとなった。 特に、ファミリービジネスにおいては、創業者の企業理念が代々の子孫に確実に引き継がれるとともにその重みや敬意が薄れることが少ないので、企業不祥事を発生させる危険が少ないことがわかったことは、大きな成果であった。一方、当初の企業理念を組織や企業規模拡大と近代化によって見失ってしまった雪印の事例調査も、企業不祥事発生要因の検証に大いに役立った。2009年度はそうした企業不祥事発生因子の研究とそれに基づいた質問氏の作成、アンケート調査の実施を行い、本研究の主目的である企業不祥事の余地を行う因子分析と確定を行うために必要なデータを収集することができた。 特に、企業不祥事を発生した経験のある企業と無い企業を無作為抽出したアンケート実施によって両者から一定の回答を得られたので、今後の統計分析の結果に興味をひかれている。さらに、インタビューによる直接調査の依頼に関しても、いくつかの企業が申し出を引き受けてくれたので、今後の統計分析結果を踏まえた個別事例調査を加えることによって、より精度の高い因子分析を行える基盤を作ることに成功した。 最後に、企業不祥事の発生メカニズムと企業倫理に関する研究も各研究分担者の専門分野に呼応して研究をすすめ、各種の論文として発表できたことも十分な成果として求められると考える。
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