2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530416
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
星野 靖雄 Aichi University, 会計研究科, 教授 (00096744)
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Keywords | オーストラリア / ニュージーランド / ロジット回帰 / 進出形態 / ASIC / 現地派遣役員 / 所有比率 |
Research Abstract |
査読付き学術雑誌Asian Journal of Finance and Accountingに掲載された論文の概要は以下の通りである。海外進出企業総覧からオーストラリア、ニュージーランドへ進出している日系企業の2004-2008年のデータより、ロジット回帰分析により所有比率による進出形態と従業員の国籍について分析した。日本からの現地派遣役員は、受け入れ国における経営管理に強い影響を完全子会社か合弁かの進出形態に関して与えていることが分かった。また、オーストラリアとニュージーランドの2ヵ国間では子会社の経営に有意な差があることも指摘できた。経営成果と産業、日本からの派遣役員の間の関係はオーストラリアでは顕著であった。さらに、アンケート調査による経営成果の順調、損失、均衡のカテゴリカルデータのみならず、実数値のデータをえるため、オーストラリア政府ASIC(Australian Securities & Investments Commission)が保有する日系企業の財務データを部分的に入手した。1社1年分の財務データは現地での直接購入で$36であり、入手に際してはかなりのコストと時間がかかるので、本年度は部分的に購入した。また、ニュージーランドに関しては、ニュージーランド政府の企業情報のデータベースに直接入り、財務データを取得できることがわかったので、直接アクセスして入手する。十分なデータ数がそろえば、このテーマの一層の発展が図れることになる。 また、従来の研究経過を踏まえ、その延長上の研究として、オーストラリアと英国、あるいは米国への日系企業の経営成果、経営行動の異同の研究の方向性を検討した。
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