2010 Fiscal Year Annual Research Report
次世代半導体におけるイノベーション戦略に関する研究
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21530421
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
山口 栄一 同志社大学, 総合政策科学研究科, 教授 (30367974)
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Keywords | 逆ロードマップ型 / 技術予測 / イノベーション戦略 / 窒化物半導体 / 環境負荷 |
Research Abstract |
(1) イノベーションダイヤグラムを用いて、ブレークスルーのイノベーション理論を体系的に確立した。ブレークスルーのイノベーションプロセスが、3つに分類できることを示し、それぞれのタイプについて、ケーススタディを見出した。タイプ1については、青色発光デバイスが該当すること。タイプ2については、RISCアーキテクチャにもとづくMPUが該当すること。そしてタイプ3については、蒸気機関のイノベーションが該当することを示した。 (2) 今後のエネルギー産業のイノベーションにとって最も重要な地位の1つを占めるパワーエレクトロニクスについて、「あるべき未来」のビジョンを描き出すとともに、既存の産業(とくにサプライ・チェーン)の課題を洗い出した。その結果、SiCに選択と集中をしている国の政策が完全に誤っていることを見出した。 (3) 今後のエネルギー産業のイノベーションにとって、もう一つの重要な半導体技術である太陽電池について、「あるべき未来」のビジョンを描き出すために、過去20年におよぶマーケットとメーカーの分析を行なった。その結果、2006年からはじまる日本の太陽電池生産の国際競争力低下の起源を、メーカーサイドおよび制作サイドの両面から見出した。さらには、FIT政策のあるべき姿を見出した。
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