2009 Fiscal Year Annual Research Report
イノベーション促進型の研究開発戦略と適合的な人的資源管理に関する研究
Project/Area Number |
21530426
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
松山 一紀 Kinki University, 経営学部, 准教授 (80351691)
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Keywords | 戦略的人的資源管理 / 研究開発戦略 / イノベーション / 組織行動 |
Research Abstract |
まず、NEDOから助成を得て取り組んだ研究の成果を改めて整理し、本研究と関連のある部分についてさらなる考察を行った。戦略的人的資源管理論において、かねてより論争となっている、普遍的観点と適合的な観点のどちらに依拠するべきか、最新の研究動向も踏まえて検討した。その結果、本研究においては、どちらか一方の観点に依拠することはせず、両観点を分析フレームワークに併存させたうえで調査をすることに決定した。 次に、東証一部上場製造企業約800社の過去3年におよぶ財務情報を収集し、データベース化した。主に、会社四季報を利用し、不足分は有価証券報告書、アニュアル・レポート、企業HPなどで補った。収集したデータは連結ベース売上高および研究開発費である。これらのデータをもとに研究開発比率を算出し、研究開発費と比率によって企業をランキングした。予算に限りがあるため、研究開発に資源を集中している企業を限定して調査を実施しようと考えている。 さらに、次年度の調査に向けて、企業において導入される研究開発戦略を特定化するための質問項目を検討するために、企業パンフレットやHP、有価証券報告書より、研究開発戦略の特徴を表していると思われるドキュメントを抽出した。また、シューラーとジャクソンの研究成果をもとに、研究開発人材に求められる組織行動および、それら組織行動を抽出するであろうHRM施策について検討を行った。これらを踏まえて、次年度に予定している調査用質問紙作成の準備を行っていく。
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