2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530445
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Research Institution | Sagami Women's University |
Principal Investigator |
金森 剛 相模女子大学, 人間社会学部, 准教授 (50500914)
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Keywords | 社会心理学 / 消費者行動 / コミュニティ / 健康行動 |
Research Abstract |
今年度のリサーチ課題は下記の3つであった。 ・リバウンド状態を計測する尺度の開発、食事と運動に関する「習慣化」の尺度の開発 ・習慣を規定する「態度」の体系化 ・態度を規定する「集団の力」(愛情と監視)の特定化 具体的にはオンライン・アンケートの定量的・定性的データを用いて分析を行い、ダイエット行動を規定する要因に関する定量的モデルを開発し、また健康行動の規定要因となる具体的発話事例を収集することができた。 (1)リバウンド状態は「運動習慣定着度」と「健康的食事習慣定着度」によって計測でき、BMI(肥満度)に対して有意な影響を与えていることが分かった。 (2)習慣を規定する態度は「ダイエット有益度」「ダイエット障害度」「ダイエット自己効力感」の3つによって計測することができ、運動習慣と食事習慣に有意な影響を与えていた。なおコントロールができない「親の肥満度(遺伝)」と「中年度」がBMIを規定している程度も計測することができた。 (3)習慣に影響を与える「集団の力」としては、運動に関しては「一緒に運動する仲間の勧誘頻度」「一緒に運動する仲間の人数」が、食事に関しては「知覚された家族に大切にされている程度」「一緒に食事をする人数」が抽出された。 (4)一緒に運動する仲間からの「励まし」や「非難」は効果がなく、一緒に運動する態度が効果的であった。また食事についても「励まし」や「注意」ではなく、大切にされているという知覚が効果的であった。 (5)性・年齢別の分析を行うと、30-60代の男性は女性と比べると一緒に運動する仲間が少ないことが問題であった。また家族に大切にされているという知覚は、男性は家族の行動によるが、女性は家族の具体的な言葉によることが分かった。 以上のことから、運動の継続と食事の改善に関して、ネットを活用したサービス仮説を検討することができるようになった。
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Research Products
(2 results)