2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530457
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
八木 裕之 横浜国立大学, 経営学部, 教授 (60210217)
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Keywords | 環境会計 / バイオマス / サステナビリティ会計 / 環境政策 / バイオマス環境会計 / 森林経営 / 合意形成 / サプライチェーン |
Research Abstract |
本研究は、地球温暖化の防止、循環型社会の形成、新たなビジネスモデルの創出、農林漁業の活性化などに有効な新エネルギーとして位置づけられ、国際的にも大きな注目を集めているバイオマス資源に環境会計の観点からアプローチし、バイオマス事業、バイオマスフロー、バイオマスストックをリンクさせて把握し、これらを経済面・環境面・社会面から評価するストック・フロー統合型バイオマス環境会計モデルを構築すると同時に、そのバイオマス事業者・自治体・住民などへステイクホルダーへの適用可能性を明らかにすることを目的とする。平成23年度は、国内外のバイオマスタウン、バイオマス事業、スマートシティ事業等の現地調査および関係者へのヒアリング調査、持続可能性基準に関する動向調査と資料収集、環境会計やバイオマス事業関連の学会・研究会への出席、サステナビリティマネジメント、環境会計、林業会計、環境経済学などの隣接専門領域の最新の研究動向について情報収集を行い、青森県中南地域を対象としたストック・フロー統合型バイオマス環境会計モデルの構築し、その内容を研究論文として公表した。構築したストック・フロー統合型バイオマス環境会計モデルは、同地域で導入可能なバイオマス資源の利活用シナリオの設定およびシナリオごとの経済面、環境面、社会面の評価をおこなう情報基盤へ導入し,設定が想定されるいくつかのバイオマス事業について、地域のバイオマスサプライチェーンをリンクさせた環境会計情報を事業全体およびステイクホルダーごとにシミュレーションできる情報システムの構築を行った。同情報システムについては2011年に立ちあげられた青森県循環型バイオマス利用推進協議会で報告を行い、参加自治体のバイオマス事業評価への適用が検討されている。
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