2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530464
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
三矢 裕 Kobe University, 経営学研究科, 教授 (00296419)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 武幸 桃山学院大学, 経営学部, 教授 (00030718)
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Keywords | アメーバ経営 / 実証研究 / 導入プロセス / 経営学 |
Research Abstract |
本研究の具体的な目的は、(a)導入プロセスでどのようなシステム修正・強化が行われているか、(b)導入プロセスでどのような促進・阻害要因が影響を及ぼすのか、(c)導入後の各フェーズの段階において業績改善が観察されるようになるのか、(d)導入プロセスでのさまざまな条件やイベントが組織の業績に対してどのように影響を及ぼすのかの4つである。この点においては変更はない。 平成21年度の研究実施計画として、「予備的な聞き取り調査」「質問票の項目開発および尺度開発の実施」「導入企業から業績データを収集するための依頼作業」あげていた。 「予備的な聞き取り調査」の具体的な実績としては、アメーバ経営導入企業のアクテック社でインテンシブな聞き取り調査と、アメーバ経営の実務(作業現場の活動と月次の会議)の観察を行うことができた。これは、導入企業の実態を少数サンプルから知り、質問票開発へのヒントを得るという点で、質量ともに十分なものであった。特に、内部振替価格の設定や月次会議の進め方について、これまで我々が知っていた方式とは異なる実務があることを発見できた。これらの発見は非常に重要なものであるため、アクテック社の導入事例について、シングルケーススタディとして定性的論文を作成することにした。 「質問票の項目開発および尺度開発の実施」については、導入企業向けと導入中止企業向けの2通の質問票を開発がほぼ完了した。郵送・回収方法についてKCMC社との協議も完了した。これらはかなりの計画前倒しと言えよう。アメーバ軽営導入について大量サンプル向け質問票はこれまで作られたことはなかった。前例のない試みで困難が予想されたが大きな問題は生じなかった。大きな成果が期待される。 「導入企業から業績データを収集するための依頼作業」について、KCMC社と協議したが、大変困難であることがわかった。実施の可否についてあらためて検討の余地がある。
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