2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530473
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
町田 祥弘 青山学院大学, 会計プロフェッション研究科, 教授 (50267431)
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Keywords | 監査の品質 / 監査報酬 / 監査時間 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度のパイロットテストを踏まえて、日本の財務諸表監査業務に従事している監査担当者を対象として、監査報酬、監査時間及び監査業務従事者についての調査を行った。また、来年度に向けて、海外の監査事務所の状況についてもパイロット・テストを実施した。監査報酬データについては、研究代表者が所属する「監査人・監査報酬問題研究会」の調査結果や,Audit Analysis社による監査関連データを利用し、また、監査時間については、公認会計士協会の監査時間の見積りに関する研究報告を参照しつつ、基本的な調査モデルを作成した。本年度は、日本での調査に予想外に時間がかかったこともあって、日本における実態調査までに留まっており、アメリカ及び英国における調査は、来年度に実施することとなったが、基本的な調査モデルが作成できたことで、来年度早々にも、海外での実態調査を実施する予定である。 上記の調査は、従来、監査報酬を通じてしか捕捉されてこなかった日本の監査の実態をヨリ具体的に分析することを可能とするものである。海外における調査との比較によって、日本の監査実務が海外の監査実務に比べて、いかなる点で監査の実施が不足又は超過しているのか、いかなる階層の監査実施者が関与しているのかを明らかにすることが可能となり、日本の監査の特徴及び課題が識別できるものと期待している。 なお、上記の研究過程において得られた知見等に基づき、下記の研究論文及び共著による図書を公表している。
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