2011 Fiscal Year Annual Research Report
マネジメントシステム発展段階モデルの構築:BSCの貢献と組織能力の相互作用の分析
Project/Area Number |
21530482
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
歌代 豊 明治大学, 経営学部, 教授 (80386416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小倉 昇 青山学院大学, 会計プロフェッショナル研究科, 教授 (10145352)
松原 恭司郎 中央大学, 国際会計研究科, 教授 (70509182)
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Keywords | 戦略マネジメント / BSC / マネジメントシステム / 成熟度 / 発展段階モデル |
Research Abstract |
これまでの基礎調査・分析を踏まえ,「マネジメントシステム成熟度=発展段階モデル」を構築し,その実証方法を検討してきた。それを踏まえ,実証のためのアンケート調査を実施した。アンケート調査で得た回答データに基づき,企業におけるマネジメントシステムの実態を把握した。さらに,調査結果の分析により、バランス・スコアカード(BSC)の戦略アラインメントとしての有効性を一部確認した。BSCを導入することにより、中期経営計画が業務計画の基点になる記述が盛り込まれることを担保し、その結果中期経営計画で示された戦略と整合した業務計画が部門ごとに展開され戦略アラインメントが高まる傾向が認められた。 また,これらの分析結果の意味解釈を行い,実践的示唆をえるために,研究者,実務家と討議,検討を行った。重要な観点としては,BSCを導入しても、戦略アラインメントを保てない状況が生ずるという点が指摘された。特に、機能別部門をとおして戦略目的をカスケードする場合、戦略と実行が乖離する危険がある。このような状況を回避するためのアプローチとして,戦略目的をカスケードするうえで、プログラム&プロジェクト概念を併用することがBSCにとって有効と考えられ,企業によってはそのような事例が存在した。 最終的に,アンケート調査結果データの分析,および研究者,実務家等との討議を踏まえ,モデルの修正,詳細化を行い,BSCがマネジメントシステムの機能をどのように向上させているか,そしてマネジメントシステム成熟度の顧客価値,事業業績,企業価値に対する効果を明らかにした。
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Research Products
(7 results)