2010 Fiscal Year Annual Research Report
経営者報酬と企業成果についての実証分析―役員給与を代理変数としたモデル化―
Project/Area Number |
21530491
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Research Institution | Tezukayama University |
Principal Investigator |
宮本 順二朗 帝塚山大学, 経営情報学部, 教授 (90121053)
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Keywords | コーポレート・ガバナンス / 経営者報酬 / 役員報酬 / 大株主 / 企業成果 / 株価連動型報酬 / ストック・オプション / クロスセクショナル解析 |
Research Abstract |
本研究のテーマに関して、我が国内においても調査研究が漸く発表され始めている(例えば、久保克行著『コーポレート・ガバナンス・・経営者の交代と報酬はどうあるべきか・・』(2010年1月日本経済新聞社)、『証券アナリスト・ジャーナル』「特集記事経営者報酬」(2010年6月号)の)ことが判明した。そのように、学界・実践界の双方において関心はますます高まっており、さらに、最近発表された、それらの資料を参照したうえで、以下のように作業を進めた; (1)本研究テーマに関する先行研究のうち、米国・英国・カナダ・オーストラリア・ドイツにおける調査方法・結果を参考とし、それらと比較し得るデータの収集を始めた。具体的には、日経ニーズから「役員報酬」と「大株主データ」を入手し、必要な部分のデータ編集に着手開始。他方で、企業成果データとして日本政策投資銀行『企業財務データバンク』2010年版を入手。(2)さらに、本テーマに関する比較調査を行えるように、我が国におけるコーポレート・ガバナンス・経営報酬制度と近似点も窺える(とくにドイツをはじめ)ヨーロッパ諸国においての役員報酬と企業成果との関連性についてのより最近の研究文献を渉猟した。(3)本研究テーマに関して既に幾つかの発表を行ったマールブルク大学教授スタッフたちと情報交換を始め、2011年秋頃に面談を行う予定。(4)また大和総研(株)所属研究員たちとも連絡を取り、とくにストック・オプション等付与による株価連動型の経営者報酬について、わが国内における実証調査に必要なデータの収集・分析につき参考意見の聴取・協力を(すでに本年3月22日に最初のヒアリング実施)求めた。他方、本調査研究に必要な“役員給与”と企業成果に関するデータの編集と解析は、本年度も継続する。
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