2010 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャル・クオリティ概念の定式化と関係形成能力の評価指標の開発
Project/Area Number |
21530519
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
三重野 卓 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (10262643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西久保 浩二 山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (70447704)
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Keywords | 「社会の質」 / 「生活の質」 / 社会関係資本 / 社会的凝集性 / エンパワーメント / 福祉社会 / 不安感 / 満足感 |
Research Abstract |
本研究では、昨年度に引き続き、「社会の質」に関する理論的、方法論的な研究を進め、「「生活の質」から「社会の質」へ」『社会政策研究』第10巻、を刊行した。その分析枠組みに基づき、とりわけ、「社会の質」の関係的側面、連帯に焦点を合わせて、「社会関係資本に関する調査」を実施した。調査方法は、インターネット調査(NTTレゾナントが実施、2011年1月)、サンプル数、4393。2005年国勢調査の人口分布を反映するよう東京都を対象地域として設定した。実際の分析項目は、1. 政策分野に対する評価、2. パーソナリティ尺度、3. 関係性に関する意識、実際、活動、4. 「生活の質」、格差意識に関する項目、5. 家族生活、地域生活、職場生活、6. 差別意識など、広範に及び、主質問は47項目である。また、フェース・シート項目も、性別、居住地、職業、学歴など、17項目である。インターネット調査には、母集団が分からない等の批判があるが、概ね妥当な結果が得られた。 具体的な分析では、(1)「生活の質」、「社会の質」、関係形成能力などの尺度に関する信頼性分析を行い、また、(2)因子分析、多次元尺度構成法などを駆使して、変数間の関連性を把握した。さらに、潜在的な「格差・不安」変数、「暮らし向き」変数、「相互関心」変数、「差別関連」変数、「信頼関連」変数、「人間関係」変数、及び、性別、教育水準、所得水準などを使用して、共分散構造分析(多重指標分析)を行い、「社会の質」についての見取り図を描いた。また、格差関係、日本の将来、今後の暮らし向き、不安感などに焦点を合わせ、客観的属性との関係を林知己夫の数量化理論I類を使用して、詳細に探索した。
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Research Products
(1 results)