2009 Fiscal Year Annual Research Report
地域のブランド性と人口減少社会における地域社会の維持
Project/Area Number |
21530520
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
村山 研一 Shinshu University, 人文学部, 教授 (80115378)
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Keywords | 地域ブランド / 地域社会 / 人口減少社会 / 地域振興 |
Research Abstract |
1.長野県内をフィールドとして、地域のブランド化に関する調査を以下のように実施した。 (1)安曇野市および小県郡青木村については、調査を継続して実施するとともに、結果のとりまとめを行い、2冊の報告書を作成した。安曇野市については、景観形成および景観変遷についての調査のうち、「安曇野」という地域名称の定着と地域イメージの形成について、書籍と写真集を素材とした分析結果をとりまとめ、現在の地域ブランドイメージは1970年代にその原型が形成されたことを明らかにした。また、青木村については、聞き取り調査結果と調査票調査結果のとりまとめを行い、「義民の里」という自己イメージと社会力教育政策が村民にどのように受容されているかを分析した。 (2)中山間地域における地域のブランド化戦略として「日本で最も美しい村」連合の活動に注目し、上伊那郡中川村および下伊那郡大鹿村の取り組みについての資料収集と現地調査に着手した。今後、北海道の美瑛町や熊本県内の事例と比較していく予定である。 2.さらに、日本全国に視野を拡大して、長野県の事例を適切に位置づけることが可能となるように、以下のような手法による調査を行った。 (1)地域のブランド化に関する全国的動向を探るための一つの方法として、平成の市町村大合併時に市町村名がどのように選択されたかについて、合併データをもとにその動向を分析し論文を作成した。 (2)北海道の事例として小樽市の調査を引き続き行い、ガラス工芸を軸にした地域のブランド化についての現地調査を行った。さらに、全国の都道府県における地域ブランド政策の動向についての情報を収集した結果、熊本県および熊本県内市町村(玉名市、天草市、山江村)の取り組みについて現地で聞き取り調査を実施した。
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Research Products
(6 results)