2010 Fiscal Year Annual Research Report
地域のブランド性と人口減少社会における地域社会の維持
Project/Area Number |
21530520
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
村山 研一 信州大学, 人文学部, 教授 (80115378)
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Keywords | 地域ブランド / 地域社会 / 人口減少社会 / 地域振興 |
Research Abstract |
1. 長野県内をフィールドとして、地域のブランド化に関する調査を以下のように実施した。 (1) 中山間地域における地域のブランド化戦略として「日本で最も美しい村」連合の活動に注目し、上伊那郡中川村および下伊那郡大鹿村の「美しい村」づくりの取り組みについて現地調査を実施した。平成22年度の調査においては、Uターン・Iターンの動向を中心的課題とするとともに、村づくりの取り組みが観光に与える効果と定住に及ぼす効果を中心に聞き取りおよび分析を行った。平成22年度の調査結果は、2冊の報告書にまとめた。 (2) 安曇野市については、昨年度の研究成果をさらに発展させるために、道路景観についての調査を実施した。平成22年度はビデオによる映像資料の作成を中心に実施した。これら資料は、平成23年度に分析する予定である。 (3) これと並行して、3年前から実施している上高地調査においては、大正期の水利開発と景勝地・観光地としてのブランド化の相克について、資料調査の結果を論文にまとめた。 (4) この他、長野県内において、大町市、佐久市、北佐久郡立科町について、地域のブランド化とそのための人材育成事業について、調査に着手した。 2. さらに、日本全国に視野を拡大して、長野県の事例と比較し適切に位置づけることが可能となるように、平成21年度の熊本県の調査を継続して実施した。平成22年度においては、阿蘇郡小国町および南小国町においてフィールド調査および聞き取り調査を実施した。小国町は、鉄道撤去後、独自手法により地域づくりを行ってきた成功事例である。また、南小国町は「日本で最も美しい村」連合の初期メンバーであり、大鹿村、中川村との比較を行うことを目的とした。調査結果の一部は、年度末に刊行した論文に公表した。
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Research Products
(5 results)