2011 Fiscal Year Annual Research Report
日本式バースセンターに関するシステム開発研究-病院内潜在助産師の人的活用
Project/Area Number |
21530538
|
Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
勝川 由美 横浜市立大学, 医学部, 助教 (20438146)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂梨 薫 横浜市立大学, 医学部, 教授 (60290045)
臼井 雅美 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (50349776)
|
Keywords | 社会問題 / 社会福祉関係 / 社会学 / 医療福祉関係 / 看護学 |
Research Abstract |
H23年度は2次医療圏での年間分娩数や助産師数・産科医療施設数等を検討し、病院内潜在助産師の人的活用モデルの開発目的で地域の産科クリニックの医師も参加する日本式バースセンターシステムのシミュレーションを実施した。分娩施設の集約化を実施している英国の大ロンドン地域の面積(1577.3km^2)や人口(775万人)が神奈川県と同程度であったため、神奈川県の2次医療圏を対象とするシミュレーションを行った。大ロンドン地域には24トラストに31分娩取扱い施設(病院)があり、2010年度の大ロンドン地域年間分娩件数は132,453件(うち正常分娩68.7%)で、産科専門医師294名と助産師4110名で93.6%(職種別分娩介助者の内訳は産科専門医44.2%、助産師49.4%)の分娩を介助していた。助産師ひとりに対する分娩数は32.2件/人で、産科専門医師数が限られるため助産師が多くの業務を担っていると考えられる。 H22年度の神奈川県下の分娩取扱い施設は助産所を含め160施設で、年間分娩数69,485件、産科医師479名、助産師1787名(非常勤含)であり、ロンドン地域に比べ分娩件数が約1/2程度だが、分娩施設は約5倍、産科医師数1.6倍に対し、助産師数は0.4倍にとどまり助産師ひとりに対する分娩件数は38.9件/人であった。県内の周産期医療センターは16施設で分娩件数に応じて1~3施設設置されているが、厚木(県中)地域には一つもない。集約化のために周産期医療センターのみを分娩取扱い施設とした場合1施設で2000~7000件の分娩件数となり、イギリスの現状と同等となる。各施設専属の産科医師を約15名程度配置した場合(英国では9~20名)、残り239名の産科医師は自分の所属する産科クリニックから当番制で正常分娩の立ち合いを行うことができる。産科医師との協働のために正常分娩を助産師中心で担当する必要があり、英国と同程度の助産師数の増員が必要となるため、他部署に配属されている病院内潜在助産師の配置をまず実施する必要がある。(詳細は研究成果報告書参照)
|
Research Products
(3 results)