2009 Fiscal Year Annual Research Report
新自由主義下における社会運動ユニオニズムの日仏比較
Project/Area Number |
21530578
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Research Institution | The Institute for Science of Labour |
Principal Investigator |
赤堀 正成 The Institute for Science of Labour, 研究部, 主任研究員 (60321676)
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Keywords | 労働組合 / 社会運動 / 労働市場 |
Research Abstract |
本年度は,(1)7月4日~25日まで,ジュネーヴ(スイス),エクス・アン・プロヴァンス,(2)3月2日~16日までパリ(フランス)に出張した。 (1)では,ILO主催のConference of the Regulating for Decent Workに参加,"Permanent Workers vs. Contingent Workers?"と題する報告を行った。また,ILO労働安全衛生部門コーディネーターであるシュアンナ・オルネイ氏に面会して職務給とセニョリティの関係についてインタビュー並びに意見交換を行った。さらに,フランス国立労働経済社会研究所研究部長ポール・ブファティーグ氏に面会し,フランスの社会運動ユニオニズムの現状についてインタビューを行い,同氏主催のSEMINARE FRANCO-BRESILIEN SUR LE SYNDYCALISM AUJOURD'HUIに参加した。 (2)では,国立東洋言語文化研究院准教授ベルナール・トマン氏に面会し,フランスの労働道運動の現状について教示を受け,今後の研究についてアドヴァイスを得,国立図書館,書店,古書店などで文献を渉猟した。 (1)(2)により,日仏の労働市場にセニョリティ(年功制)が共通して存在していること,さらに日仏の新自由主義がともにこのセニョリティ(年功制)を解体の対象としていることを確認し,その上で,さらにヨーロッパの方が女性の働き方などについて相対的にセニョリティによる労働市場規制,働き方の規制が強く残っていることを確認した。
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