2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530582
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
松本 勝明 北海道大学, 大学院・公共政策学連携研究部, 教授 (80272300)
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Keywords | ドイツ / 医療 / 介護 / 連携 |
Research Abstract |
本研究の目的は、要介護者に対して必要な医療及び介護が適切な連携と役割分担のもとに確保されるよう、医療と介護の確保に関する制度の相互関係について日独比較を行い、わが国での具体的な改善策を示すことにある。 このため、本年度は、昨年度までの研究成果に基づき、医療・介護サービスの分野を越えた包括的な供給を確保することを目的として、サービス供給システム及び医療・介護専門職間の役割分担の在り方について更に検討を深めた。 2011年5月にマックス・プランク外国・国際社会法研究所(ミュンヘン)で行われたワークショップでは、医療との関連を含めた日本の介護保険に関する報告を行い、同研究所のベッカー所長をはじめとするドイツ、オーストリアなどの研究者と比較の視点からの議論を行った。また、2011年10月に開催された日本の社会政策学会第123回大会でも欧米の介護保障に関連した書評報告を行い、それをもとに介護問題について他の研究者との討議を行った。 さらに、2011年12月にはドイツにおいて本研究費補助金による1週間の現地調査を行った。具体的には、ドイツ連邦保健省及び地区疾病金庫連邦連合会を訪問し、ドイツにおける医療・介護サービス供給体制の改革に関するヒアリング及び情報収集を行うとともに、ビーレフェルト大学介護科学研究所シェファー所長及びマックス・プランク外国・国際社会法研究所フォン・マイデル前所長を訪問し、本研究に関する意見交換を行った。 以上の研究活動を通じて、要介護者の状態に応じた医療・介護サービスを確保することを目的としたサービス供給システムの構築と医療・介護専門職間の役割分担の見直しの方向を示すとともに、それによる効果と課題を明らかにした。また、これらの活動を通じて得られた成果については、論文として発表した。
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Research Products
(4 results)