2010 Fiscal Year Annual Research Report
インドネシア人介護福祉士候補者受け入れ施設における受け入れ体制の実態に関する研究
Project/Area Number |
21530609
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
塚田 典子 日本大学, 大学院・グローバル・ビジネス研究科, 教授 (10322497)
|
Keywords | 外国人介護労働者 / EPA(経済連携協定) / インドネシア |
Research Abstract |
目的:本研究は、EPA(経済連携協定)の枠組みで外国人介護福祉士候補者を受入れた施設のうち、インドネシア【第二陣】の介護福祉士候補者受入れ85施設および、フィリピン【第一陣】を受入れた92施設の計177施設で、調査許諾が得られた46施設に対して訪問面接調査を行うことによって、候補者の受入れの実態、施設長や介護職員の意識や問題点、さらにはインドネシアとフィリピンからの受入れに差があるかどうかについて明らかにすることを目的とした。 結果:調査の許諾は、インドネシアからの候補者受入れ施設が20(許諾率23.5%)、フィリピンからの候補者受入れ施設が26(許諾率28.3%)でフィリピンが高かった。調査は2010年8月~2011年2月に行った。平均面接時間は1時間半でデータは質的に分析した。主な結果は(1)インドネシアとフィリピンからの候補者の就業態度(優しさ、笑顔、福祉に対する基本的な態度)には差が見られなかった。しかし、(2)母国への帰還率(インドネシア:1.62%;フィリピン:5.34%)は異なっていた。最大の課題は、どちらの候補者受入れ施設も(3)1年半(又は2年)後に迫った介護福祉士国家試験に合格させることであった。また、(4)各施設における候補者達の労働条件および日本語や国家試験に対する学習環境が大幅に異なっていることが明らかとなった。 実績:平成22年度研究成果は、2011年11月に米国(ボストン)で行われる第64回米国老年学会で口頭発表すべく、2011年3月15日に発表要旨(A Study of Japanese Nursing Homes that Hired Nursing Care Worker Candidates from Indonesia and the Philippines Based on Economic Partnership Agreement(EPA)を投稿した。
|