2011 Fiscal Year Annual Research Report
医療ソーシャルワーカーのコンピテンス変容過程の質的研究
Project/Area Number |
21530614
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Research Institution | Rissho University |
Principal Investigator |
保正 友子 立正大学, 社会福祉学部, 准教授 (80299859)
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Keywords | 医療ソーシャルワーカー / コンピテンス / 変容過程 / 事例検討 / 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ / 新人期 / 中堅期 / ベテラン期 |
Research Abstract |
本研究では、急性期病院勤務の医療ソーシャルワーカーを対象とし、自身のコンピテンス変容過程についてのインタビュー・データに基づいて、新人から中堅・ベテランに至るまでのコンピテンスの変容過程と、そこに存在するコンピテンス変容の契機を明らかにすることを目的としている。一個人の努力に留まらず、ソーシャルワーカー全体を視野に入れたコンピテンス向上を支援するシステムを形成するためには、新人から中堅・ベテランに至るまでのコンピテンス変容過程と変容契機は何かを明らかにする作業は欠かせないものであり、それに依拠してはじめて効果的な支援システムの検討が可能になると考えたためである。 平成23年度はこれまで実施した、17人のベテランと4人の中堅医療ソーシャルワーカーの面接調査のデータ分析と、まとめを行った。分析には2つの方法を採用した。第1は、ベテラン17人のコンピテンス変容過程を1人1枚の表にまとめ、事例検討を行った。それにより、コンピテンス変容過程の詳細と変容促進の契機を明らかにした。第2は、ベテランと中堅計21人のデータを修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチで分析し、新人期から中堅期・ベテラン期になるにつれてコンピテンスがどのように変容するのか、また、各コンピテンスの関連性はどのようなものなのかを明らかにした。 分析結果は、平成23年度に日本社会福祉学会誌、日本ソーシャルワーク学会誌に掲載され、平成24年度に『ソーシャルワーク研究』(いずれも査読有)への掲載が予定されている。
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