2011 Fiscal Year Annual Research Report
セルフヘルプグループリーダー支援およびその後継者育成方法の実証研究
Project/Area Number |
21530623
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
中田 智恵海 佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (80259473)
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Keywords | セルフヘルプグループ / セルフヘルプ支援センター / エンパワメント / バーンアウト |
Research Abstract |
セルフヘルプグループの強みに関する援助者治療原則や即応性や接近容易性といった既存の概念が却ってリーダーを疲弊させバーンアウトにつながりかねないことが初年度の研究によって明らかになった。2年次にはリーダーのピアサポート研修を実施してエンパワメントを諮った。その上で本年度はまとめの年度として以下のように企画ならびに実施してセルフヘルプグループの継続のためのリーダー支援を試みた。 1、ピアサポートのテキストの修正と改善を行った。 2、リーダー同士の交流会を実施して、それら、リーダーを疲弊させている相談活動への取り組みについて情報交換して学習しあう、つまり交流会という体裁を保ちつつ、ピアサポートすることの有益性について確認した。 3、さらに、リーダーたちはこうした交流会を通して、仲間同士でつながり、次に異なる生活課題を抱える人たちとつながり、最終的には一般市民ともつながる、というようにつながりの広がりに期待していることが分かった。 4、もう1点は自分たちの生活困難について、より多くの人に、分かったもらいたい、と望んでいることが明確になった。したがってこれら、つながりたい、自分たちの困難について分かってもらいたい、の2点が達成されれば、リーダーの疲弊は大いに軽減され、セルフヘルプグループはさらに発展することになるだろう。次の課題はそれらを達成するための具体的な方法を明確にすることである、と思われる。
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