2010 Fiscal Year Annual Research Report
懐かしさを活用した支援‐回想法の実践を通した生きがいの追及‐
Project/Area Number |
21530631
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
津田 理恵子 神戸女子大学, 健康福祉学部, 准教授 (80441202)
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Keywords | 社会福祉関係 / 回想法 / 懐かしさ / 生きがい / 高齢者 |
Research Abstract |
・居住環境により回想法スクールの効果に差があるか確認することを目的に、都市部と山間部の地域在住高齢者への回想法スクールとを実践した。その結果、参加者の生きがい感得点は、介入前より介入後に上昇していた。都市部と山間部において、回想法スクールを実践した結果、居住環境に関わらず、生きがい感得点が上昇することが確認できた。 ・都市部で実践した回想法スクール修了者への継続した支援として、同窓会を3か月に1回程度開催した。回想法を用いた介入効果は一時的であるが、回想法スクールをきっかけとして形成された新たな人間関係において、主体的活動への発言が聞かれ、行動が変化するなど、ソーシャル・グループワークの1技法としてグループ回想法を位置づけることができた。 ・特別養護老人ホーム入所者3名(平均年齢±標準偏差94.7±3.5歳、女性)を対象に逆デイサービスとして、回想法スクールを毎月1回、合計10回開催した。その結果、介入前の生きがい感得点の平均得点±標準偏差が16±6.1点、介入から4か月経過した時点が18.7±6.8点、介入後に21±4.6点と徐々に上昇することが明らかになった。さらに、意欲の評価、NMスケール、N-ADLの得点も介入前より介入後に上昇しており、生きがい感の改善とともに意欲的な行動が増加し、認知機能面が改善することが明確になった。回想法を用いた介入効果は一時的であるが、継続して実践することで、生きがい感が上昇傾向を示すことが明確になった。
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Research Products
(5 results)