2011 Fiscal Year Annual Research Report
重症心身障害児の家族のQOLとその支援に関する研究
Project/Area Number |
21530638
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare、Junior College |
Principal Investigator |
小林 保子 東京福祉大学短期大学部, こども学科, 教授 (30435234)
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Keywords | 重症心身障害児 / Quality of Life / 家族支援 / きょうだい支援 / 地域支援 |
Research Abstract |
本研究は、重症心身障害児(以下、重症児)とその家族が、地域でより豊かにQuality Of Life(以下、QOL)の高い生活が享受できるよう、QOLに視点をおいた家族支援のあり方について検証することを目的とした。研究の全体構想としては、障がいがある子、きょうだい、及び親のQOLと家族全体としてのQOLを高める地域家族支援のあり方を考え、先行研究で立ち上げ、継続中の地域家族支援モデル事業における実践研究を通して検証するものである。 最終年度は、昨年度に引き続き、重症児のきょうだいへの支援に関する研究を行った。昨年度は、米国の取り組みを訪問調査し報告したが、今年度は、イギリスの先駆的な取り組みについても訪問調査を実施し、両国の取り組みから得た家族支援としてのきょうだい支援の必要性とその支援体系およびプログラム内容について検討した。この研究については、第50回日本特殊教育学会および富山大学紀要(2012年第7巻1号)で発表する。 次に、過去2年間にわたり実施してきた、主たる介護者である母親のQOLに関する調査やきょうだい児に関して得た知見をふまえながら、地域で重症児と家族のよりQOLの高い生活実現をめざした家族支援サービスのあり方に関するシンポジウムを開催し、地域社会へと発信した。このシンポジウムでの成果をふまえた上で、これまで5年間におよび実践してきたモデル事業の検証を行い、法改正のもと、障がい児者の福祉施策が変わる平成24年度からの新たな事業の方向性にも言及し、報告書としてまとめた。 研究の成果発表として、第49回日本特殊教育学会(会場弘前)にて「米国における障がい児の家族支援-きょうだい支援を含めた取り組みから-」の研究テーマで発表した。また、平成23年11月3日に上記した内容でシンポジウムを開催し、これまでの研究成果の報告を行うと共に、モデル事業の実践研究を報告書にまとめた。
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Research Products
(1 results)